かれこれ1年前に、
谷地の鬼女さんより「鬼剣舞」なる郷土芸能のことを教えてもらったのがきっかけで、このたび
「みちのく芸能祭り」を堪能するべく、みちのく~ひとり~旅~!人生初の東北地方紀行です。岩手の北上へ行ってまいりました。最初に感想を一言言っちゃうと、「鬼、サイコ~~~~~☆」なのであります。

早速鬼のお出迎えです。町のいたるところ鬼だらけ。

また鬼!橋の欄干に躍る鬼。素敵!台風の雲ですが、私が着いた時にはちょうど去った後でした。
さてさて、今回みちのく入りした目的である
鬼剣舞とは?簡単に言うと鬼の舞。鬼の面をつけ、刀を持ち踊る舞です。北上地方の民俗芸能であり、もともとは陰陽師や山伏の用いる呪術が元になっているそうです。鬼と言っても鬼剣舞の鬼は角がなくって、仏の化身であり「五穀豊穣」「悪霊退散」を祈念して舞われます。
実は意識してなかったのですが「鬼」は元々好きで、「鬼の研究」馬場あき子著、や「異形の王権」網野善彦著、「鬼の絵草紙」などなど、本棚を見てみると鬼や鬼につながる話について書かれた民俗学の本は意外と持っているんです。鬼とは何か?の問いに簡単に答えようとするならばそれは「人間そのもの」かなぁとは漠然に考えていました。人間の中に良い面、悪い面、があるように、鬼にも人にやさしい鬼と、そうでない鬼がいる。
でも、東北地方では特に遠い昔住んでいた先住民である蝦夷(えみし)は朝廷から東北の方向(鬼門)に位置する場所にいる「朝廷に従わざる者たち」だったため、鬼呼ばわりし、蔑まれました。そう、それは白人が先住民インディアンを制圧する時に、自然とともに生きていた先住民を野蛮呼ばわりし、日本を戦後占領していたGHQが日本人を悪人呼ばわりしたように(今もそれが続いてますが)、占領する者は常に被占領民をヒドイ者よばわりし、蔑視するのは太古の昔から人間がやってたことですね。ムキ~~っ。でも、最後まで朝廷に逆らっていた民族、蝦夷...それはまさにPUNK!と1人興奮。鬼に対する気持ちが高まったところでの東北入り。なのでみちのくひとり旅と聞いてヒュルル~と寒いものを想像してる方、全然違いますよ、パンクな祖先を辿る旅なんです!

舞に使われる面です。青は「春」を表します。
北上入りした当日の夜は、3時間にも及ぶ鬼剣舞の公演を見ました。3時間は長い!と正直思っていたのですが、その舞が面白くてかっこよくて、ガッツリ3時間、全然平気でした。平気どころかもっと見たい!と思ったほど。鬼剣舞、超かっこいい☆もうね、鬼の面つけてる人間(鬼でもいいや)に襲われたら私はきっと抗いません。抱いてください、です。妄想かりたてられる舞なのですよ。鬼と刀と舞、好きなモノ三拍子そろって、鬼を郷土の誇りとするそのパンクな精神。あっという間にドはまりです。そうです、鬼に恋をしました...。
でも、肝心の舞ってるところの写真はどれ一つとしてうまく撮れておらず、また、本当に見せ場とかでは口を開けながらぼ~っと見てたのでね、ないんです、写真が。役立たずですみません。何に興奮してるか伝えられない自分がもどかしい。
長くなりそうなので続きはまた次に。その前にもう1つ感動した「鹿踊」を!


どうこれ?すばらしい装束!これまた襲われたい!鹿の供養のための踊り。ひたすらドデスカデン、と太鼓だけでトランスですよ。まるで野外ロックフェスのよう。トランス祭りです。リアルでしらふでトランス。覚醒できます。すばらしい☆音の録れるものを持参しなかったことを後悔。

ちなみにもちろん「夏も乃」着用で!写真を撮ってくれたのは少女マンガ家時代からの唯一のお友達、田中美菜子さん!彼女は盛岡在住なので数年ぶりに会ったんです。ここは地元の諏訪神社。ここではずっとお神楽やってました。神と交信。
スポンサーサイト